ネズミの呪いと、ぴょん吉と、タイの赤チン
ねこは、今、タイに来ています。
ダリ吉に会いに来たのですが、相変わらず体調が悪く、ねこは、ホテルでひとり暮らし。
とりあえず、家に本やお土産を置いて、当面の服を見繕って、ホテルへ。
前回もそうだったけれど、とにかく人がいるとすごくストレスを感じるのと、すごく疲れるらしい。
ダリ吉は肝臓が悪いから悪化しているんじゃないかとねこは想像しているけど…
で、今回も「行っていい?」って聞いたら「いいよ」っていうから来てみたら、「やっぱり、まだ無理」ってさ。
鋼のようなねこのメンタルもやられるよね。
それでも、お昼ご飯や夕食はなるべく一緒に食べるようにして、ダリ吉も前回よりはつらくなさそうな気がするけど…それでも、ほぼ、ホテルで話す人もいないって…そりゃ、独り言も増えますわ。
そんなこんなのある日、ねこは、ひとりでお昼ご飯を食べようと道を歩いていたら、ネズミのぺしゃんこになった姿を発見。
「うーん。昨日も路地でネズミと鳩のぺしゃんこになったのを見たし…。なんか縁起悪いな~」
と思って歩いていると、思いっきりすっ転んだ!
眼鏡が吹き飛び、あまりの痛さにしばらく動けず…。
コンビニから出てきたお兄さんが、優しく手を貸してくれて、立ち上がったけど、そのまま動けず。
でも、ちょうど転んだ道の前に薬局があったので、
「今、転んだ!消毒液と絆創膏をください」
って言って両膝を見せたら、店員さんは、笑いながら
「とりあえず、冷やしなよ」
って言って消毒液と絆創膏をくれた。
そのまま、ぶっかけ飯屋さんに行って、ショーケースに並んだおかずを3つ選んでご飯にぶっかけてもらって、飲み水のところに置いてある氷で膝を冷やしながら、お昼ご飯。
それでもお昼は食べるんだよ。ねこは。
おいしいけど、痛い。
痛いけど、おいしい…。
ってぶつぶつ言いながら、ご飯を食べて氷をもらってホテルへ。
部屋で足を冷やして、消毒しようと思って見たら、なんと赤チン!
「おー。今時、赤チンかぁ」
と思いながら、赤チンを塗って、絆創膏を貼りました。
今の絆創膏って本当にすごいよね。
お水も入らないし、これで傷が治るみたいだし。
まぁ、まだ、痛いけど。
そして、翌日。
ダリ吉とお昼を食べに行って、ダリ吉が車を置いてくる間にお店で席を取って座って待っていましたが、なかなか来ない。
とりあえず、注文して待っていると、やっとやってきたダリ吉が
「ねこちゃん、大変。どうしよう」
って言って、そっと両手を差し出す。
見ると、どう見ても瀕死の雀。
それも小さいじゃん!
「うお!なんじゃこりゃ!」
って大きな声が出てしまったよ。
「車から降りて歩いていたら、道に落ちてた。そのままにしていたら轢かれちゃうから…。どうする?」
どうするっていわれても、どうするよ!?
とりあえず、ご飯が来たので、瀕死の雀らしき鳥をねこのハンドタオルでくるんでバッグの上にそっと置いて食事を開始。やっぱりご飯は食べるよ、ねこは。
「前回、味が落ちたと思ったけれど、少し盛り返したね~」
とか言いながら、
「で、どうする?これ」
「どうするかなぁ。ホテルで飼うって言っても、ずっとホテルにいないしね~。ホテルにばれたら怒られそうな気がするしね~」
とか言いながら、とりあえず、ペットショップに行ってスズメらしき小鳥を入れる入れ物と餌とエサ入れと水入れを買って、
「じゃ、ねこちゃん、よろしく!名前はぴょん吉だから」
って…。
朝起きて死んでたら、メンタルやられるからって…。
そりゃ、ねこもだよ!
って思ったけれど、仕方ない。
ホテルの人に見つからないように部屋に入って、トイレットペーパーを小さくちぎって入れて、水とふやかしてつぶした餌を置いてみた。
しばらくして見てみたら、食べていないので、とりあえず意を決して、強制給餌と水を飲ませた。
子供のころ、インコを飼ってて良かった~。
夕方、ダリ吉が見に来て、
「あ、生きている!」
って喜んでいたけど、その日の夕食は、ホテルの部屋で二人してケンタッキーを食べたけどね。
部屋の隅に瀕死のぴょん吉。二人はケンタッキー。
シュールすぎて笑える。
それから、チャッピーに相談したら、何と家の近くに、怪我をした野鳥とかを保護して治療してくれるボランティア団体があることを調べてくれた!
ダリ吉に言って、翌日、そのセンターへ。
まだ生きてるし、餌も自力で食べているような気がするし、ちゃんとフンもしたし。
なんか大丈夫な気もする。
ダリ吉は「昨日より元気がない」とか言っているけど、世話してるのはねこだから。
センターでは、とりあえず預かってくれるって。
外傷はないから、多分悪いものか何かを食べたんだろうって。
成鳥の雀だってさ。ぴょん吉。
センターは寄付で成り立っているらしいので、お金を少し寄付して、預けて帰った。
ちょっと気になるのは、保護しているのがフクロウとか隼とかタカっぽい猛禽類ばかりだったこと。
インコとかオウムもいたし、名前もわからないライチョウみたいな孔雀みたいなのもいたけど、絶対、ぴょん吉が一番小さい。
猛禽類のエサにならないことを祈るばかりだよ。
ネズミやハトのぺしゃんこを見て転んで、ネズミやハトの呪いだと思っていたけれど、ぴょん吉を助けたから、チャラにしてくれないかな~。神様。
今日、センターに行ったら、昨日とは違う人がいて、
「うちに連れて帰った。大丈夫だよ」
とか言っていたけど、一瞬、
「何の話?」
って顔をしたから、もしかしたら、ぴょん吉は食べられちゃったかも…。
一抹の不安を抱えながらセンターを後にしました。
神様、お願い!
ぴょん吉を助けて、ねこの悪運を断ち切ってください!
