猫風邪かも?見逃さないで!症状5つと感染経路・治療法の完全ガイド
愛猫の“初期サイン”を見逃さず、早めのケアで健康を守るためのポイントを解説します。
おはようございます!12月に入って一瞬暖かくて、「この冬は暖かいのかも」なんて幻想を抱きましたが、やっぱり寒くなってきました。そんな寒さの中、猫がくしゃみをしたり、鼻水や目やにが増えたりすると、「ちょっと風邪かな?」と思ってしまいがちですよね。でも、いわゆる「猫風邪」は、放っておくと失明や命に関わることもある油断できない感染症です。
とくに子猫やシニア猫、体力が落ちている猫は、症状が一気に悪化しやすいもの。早めに気づいてあげられるかどうかが、愛猫の将来を左右するといっても大げさではありません。
この記事では、猫風邪の代表的な症状5つと主な感染経路、治療の流れやおうちでできるケアまでを、やさしく解説します。猫風邪の基礎知識は過去記事で押さえつつ、今回は「症状の見極め」と「日常でできる予防・ケア」にフォーカスしていきます。
猫風邪かもしれない…と不安になったときのチェックリストとして、ぜひブックマークしておいてくださいね。
猫風邪ってどんな病気?ふつうの風邪とどこが違う?

まずは、「猫風邪」という名前から受けるイメージを一度リセットしておきましょう。人間の軽い風邪とは違い、猫風邪は主にウイルスや細菌による上部呼吸器感染症の総称です。
猫風邪の主な原因ウイルス・細菌
猫風邪の代表的な原因は、次のようなウイルスや細菌です。
- 猫ヘルペスウイルス(FHV)
- 猫カリシウイルス(FCV)
- クラミジア、マイコプラズマなどの細菌類
これらが単独、またはいくつか重なって感染することで、くしゃみ・鼻水・発熱・目やに・口内炎など、さまざまな症状があらわれます。とくにヘルペスウイルスは、一度かかると体内に潜伏し、ストレスや体調不良をきっかけに再発しやすいのも特徴です。
「ただの風邪」と思って放置すると危険な理由
猫風邪は、初期のうちは「少しくしゃみをしてるかな?」程度でも、食欲不振や脱水、肺炎、角膜炎などに進行すると命に関わることもあります。
目のトラブルが重くなると、視力低下や失明につながることもあるため、「様子を見よう」で長引かせないことがとても大切です。オッサンたろさんは、保護した時に猫風邪で、「失明するかもしれない」と言われました。結局、手術が成功して多分、目は見えていると思いますが、今でも瞳がユラユラしています。
猫風邪かも?チェックしたい主な症状5つ

ここからは、「猫風邪かもしれない」と感じたときにチェックしたい代表的な症状を5つに絞って紹介します。ひとつだけでは判断しづらくても、いくつか当てはまる場合は、早めに動物病院に相談しましょう。
① くしゃみ・鼻水が続く
もっともわかりやすいのが、くしゃみと鼻水です。ときどきくしゃみをする程度なら様子見でもかまいませんが、
- 毎日のように何度もくしゃみをしている
- 透明だった鼻水が、白っぽい・黄緑っぽいドロッとした状態になってきた
といった場合は、猫風邪の可能性が高くなります。鼻が詰まることで匂いがわかりにくくなり、食欲低下にもつながります。こういったときは、毛艶も悪くなり、アッと今に重症化することもあるので注意が必要です。
② 目やに・涙目・目の充血
猫風邪では、目の粘膜(結膜)が炎症を起こし、目やにや充血、まぶたの腫れなどが見られることも多いです。
- ねばねばした目やにが増えた
- いつもよりしょぼしょぼしている
- 片目だけ開きにくそうにしている
といった様子が見られたら要注意。
放置すると角膜炎や潰瘍、視力低下につながることもあるので、早めに診察を受けて、点眼薬などでケアしてもらいましょう。早ければ目薬だけで治ります。「目がおかしいな」って気付いたら、すぐに病院に連れて行ってあげてください。
③ 元気がない・よく寝てばかりいる
普段は遊び好きな猫が急に動かなくなり、1日中寝ている時間が増えた場合も、体調不良のサインです。猫は本能的に不調を隠そうとするため、「なんとなく元気がないな…」という違和感を見逃さないことが大切です。
とくに、
- お気に入りのおもちゃにも反応が薄い
- 撫でてもゴロゴロ言わない
- 呼んでもなかなか動かない
など、いつもの様子との違いがはっきりしてきたら、早めにチェックしてあげましょう。こうなってくると、飼い主さんの心配もMAXになっているはずです。
④ 食欲が落ちる・まったく食べない
猫にとって「食べない」ことは、短期間でも命に関わる重大なサインです。猫風邪で鼻が詰まると、匂いがわかりにくくなり、大好きなフードでも口をつけなくなることがあります。
半日〜1日程度の食欲低下なら様子見でも良い場合がありますが、 丸一日まったく食べない・水も飲まない 状態が続く場合は、すぐに動物病院へ。
肝機能へのダメージや脱水を起こすリスクが高くなります。
特に、水分を摂ってくれないのは致命的です。病院で点滴などの治療を行うようになると思います。
⑤ 発熱・寒気・呼吸の変化
猫の平熱はおおよそ38〜39度と人間より高めですが、猫風邪でさらに高熱になると、じっとして動かなくなったり、震えているように見えたりします。
- 触るといつもより体が熱い
- 逆に手足の先が冷たく感じる
- 呼吸が荒い、早い
などの変化も、早めに受診した方が良いサインです。自宅での体温測定は難しいので、「様子がおかしい」と感じたら迷わず獣医師に相談しましょう。猫の体温なんてわからないと思うかもしれませんが、飼い主さんなら、触って「熱い」とか、わかります。
また、呼吸が荒くなるので、すぐに病院に行ってくださいね。
猫風邪はどうやってうつる?主な感染経路と広げないコツ
猫風邪は、ほかの猫との接触だけでなく、私たちの日常のちょっとした習慣からも広がりやすい感染症です。どこから感染しやすいのかを知っておくと、多頭飼いの家庭や保護猫との暮らしでも、リスクをぐっと減らせます。
猫同士の接触・飛沫・共有グッズから感染
猫風邪ウイルスや細菌は、
- 猫同士の鼻チュン・顔を寄せ合うスキンシップ
- くしゃみや咳の飛沫
- 食器・トイレ・ベッドなどの共有
などを通じて、あっという間に広がっていきます。とくに保護猫や外で暮らしていた猫を新たに迎えるときは、先住猫とすぐに同じ空間に入れず、しばらくは別部屋で様子を見るのが安全です。
基本的に室内で飼っている猫同士なら、猫風邪になることはないと思いますが、例えば、飼い主さんが外猫ちゃんと遊んで手を洗わずにおウチの猫を触って感染…なんてことも考えられるので、飼い主さんは、外出から帰ってきたらうがい手洗いを徹底しましょう。これは、人間の風邪予防にも効果がありますよね!
室内環境も大切!乾燥と寒さは猫風邪を呼び込みやすい
気温差が激しい季節や冬の乾燥した空気は、猫の粘膜を刺激し、免疫力を落とす原因にもなります。エアコンの風が直接当たる場所や、床からの冷えが強い場所は、猫にとっても負担になることがあります。
部屋全体をやさしく温めたいときには、ホコリが舞いにくく、乾燥しにくい暖房器具を選ぶのもひとつのポイントです。
遠赤外線・輻射熱・自然対流で、部屋の空気をじんわり温める暖房器具を取り入れると、猫にも飼い主にもやさしいぬくもり空間を作りやすくなります。
遠赤外線+輻射熱+自然対流のトリプル暖房器具【ケノンヒーター】
ファンがないので音も静かで、ホコリが舞いにくいのがポイント。ペットや小さなお子さんがいる家庭でも使いやすい暖房器具です。
除菌・消臭ケアでウイルス対策をプラス
猫風邪ウイルスそのものを完全に防ぐことは難しいですが、トイレやベッド周りをこまめに掃除し、除菌・消臭を意識することで、二次感染やほかの菌の繁殖を抑えることができます。
アルコールよりも刺激が少なく、ペットや赤ちゃんのいる部屋でも使いやすい除菌水を選ぶと、飼い主も安心して続けられます。
次亜塩素酸水を使った除菌・消臭水は、加湿器に入れたりスプレーで吹きかけるだけで、空間や布製品のケアができるのが魅力。ペットや家族の暮らす空間をまるごと整えたい人に向いています。
病院へ行く目安と、治療の基本的な流れ
「どのタイミングで受診すべきか」がわからず、迷ってしまう飼い主さんも多いですよね。猫風邪かも?と思ったときの受診の目安と、治療の流れを押さえておきましょう。
受診した方がいい症状の目安
次のような場合は、早めに動物病院で診察を受けることをおすすめします。
- くしゃみ・鼻水・目やになどが2〜3日以上続く
- 丸一日以上ほとんど食べていない・水もあまり飲まない
- 呼吸が苦しそう、口で息をしている
- 目がしょぼしょぼして開きにくそう・白く濁って見える
- 明らかにぐったりしている・鳴かない
「ちょっと大げさかな?」と感じるくらいでも、猫の場合は早めに相談するくらいでちょうど良いことが多いです。
猫風邪の治療でよく行われること
診察では、体温や呼吸の状態、目・鼻・口の様子、脱水の有無などをチェックし、必要に応じて血液検査やレントゲンなどが行われます。治療としては、
- 抗生剤や抗ウイルス薬の投与
- 点眼薬・点鼻薬による症状緩和
- 脱水がある場合の点滴
- 食欲増進剤の使用 など
が組み合わされます。重症の場合は入院が必要になることもありますが、早めに受診できれば、自宅での通院治療で回復するケースも多いです。
おうちでできるケアと再発を防ぐ暮らし方
動物病院での治療とあわせて、家庭でのケアを工夫することで、猫風邪からの回復をぐっと早めてあげることができます。再発を防ぐ意味でも、日々の暮らしの中で意識しておきたいポイントです。
温度・湿度・水分補給を意識する
猫風邪のときは、体力や免疫力が落ちています。エアコンの冷えすぎ・暖めすぎに注意しつつ、人が少し快適だと感じる程度の室温と湿度を保つようにしましょう。
- 直風が当たらない場所にベッドを置く
- ブランケットや毛布で暖かい寝床を作る
- こまめに水を取り替え、ウェットフードなどで水分も補う
水を飲む量が普段から把握できていると、体調の変化にも気づきやすくなります。
猫が水を飲む量の変化|季節で違う?50代女子が知っておきたい健康サイン も、日ごろのチェックに役立ちます。
ごはんは「匂い」と「食べやすさ」を重視
鼻づまりがあるときは、いつものカリカリだけでは食欲がわきにくくなります。香りが立ちやすいウェットフードや、少し温めたごはんを用意してあげると、食べてくれるきっかけになることも。
食べられる量が少ない場合でも、こまめに少しずつ口にしてもらうことが大切です。数日間は「完食を目指す」というより、「少しでも食べられたらOK」と考えるくらいがちょうどいいかもしれません。
前にも載せましたが、ミミちゃんが食欲がないときでもこのパウチなら結構食べてくれます。我が家は、ペーストを選んでいます。水分補給ならペースト状のものの方が摂取しやすいようです。
シニア猫や持病がある猫で特に気をつけたいポイント
年齢を重ねたシニア猫や、もともと心臓・腎臓などに持病がある猫は、猫風邪をきっかけに体調全体が大きく崩れてしまうこともあります。ふだんから免疫力や体調をサポートする工夫をしておくと安心です。
免疫力をサポートするサプリメントを取り入れる
シニア期の猫は、若いころと比べて回復力がゆっくりになります。毎日のごはんにプラスして、脳や神経、血流の健康をサポートするサプリメントを取り入れるのもひとつの方法です。
猫用サプリ「シニア猫の健康維持に」楽天ポイントが使える!貯まる!【毎日一緒 DHA&EPA】
DHA・EPAをはじめとしたシニア期にうれしい成分を配合したサプリは、夜鳴きやぐるぐる同じ場所を回るなど、年齢とともに気になる行動が出てきた猫のケアにも役立ちます。いつものごはんにプラスするだけで「続けやすい」のもポイントです。
シニア期の変化が気になる方は、シニア猫の認知症サインは?|50代女子が知っておきたい早期発見のポイント も参考になります。
シニア猫は、普段からのケアが大切になってきます。少しでも元気で一緒にいるために飼い主さんは大変ですが、気にかけてあげてください。
鳴き声や夜鳴きの変化も「体調のサイン」として見る
猫風邪そのものだけでなく、体調がつらいときや不安なときは、鳴き声や夜鳴きが増えることもあります。「性格だから」と思い込まず、いつもと違う鳴き方が続くときは、体調面もチェックしてあげましょう。
猫がよく鳴く・鳴かない・夜鳴きする理由とは?50代女子が知っておきたいサイン のような記事も、行動と体調のつながりを考えるヒントになります。
飼い主さんも無理をしないで。心と体を整えながら見守ろう
猫が体調を崩すと、心配で眠れなかったり、仕事中もずっと気になったり…。飼い主さんの心と体にも、大きな負担がかかります。とくに50代は、自分自身の体調や更年期のゆらぎも重なりやすい時期。猫のケアと同じくらい、自分自身のケアも大事にしてほしいタイミングです。
ほっと一息つける時間を少しでも持つ
病院通いが続くときや、看病で寝不足が続くときこそ、短時間でも「ほっと落ち着けるお茶の時間」を作ることが、心の余裕につながります。
お薬ではなく自然の力で整えたいときには、体調や気分に合わせて選べるメディカルハーブティーも心強い味方です。
不眠や冷え、女性特有の不調など、50代女子の悩みに寄りそうブレンドも多いので、「猫の看病で気が張りつめてしまう」というときほど、ハーブの力を借りて一度深呼吸してみてくださいね。
猫風邪は「早めの気づき」と「日々のケア」で守れる

猫風邪は、決してめずらしい病気ではありません。でも、「よくあることだから」と軽く見てしまうと、失明や重い合併症、命の危険につながることもあります。
くしゃみ・鼻水・目やに・元気や食欲の低下など、小さなサインを見逃さず、「いつもと違う」と感じたら早めに受診すること。
そして、ふだんから室内環境や食事、シニア猫のケアを整えておくことで、猫風邪の重症化や再発のリスクをぐっと減らすことができます。
愛猫の体調の変化にいちばん早く気づけるのは、一緒に暮らす飼い主さんだけ。無理をせず、自分自身の心と体もいたわりながら、猫風邪の季節も安心して乗り越えていきましょう。
冬本番のこれからが勝負です!ねこ達猫達達も、元気に乗り切りたいですね。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
ではでは。
